ネットセキュリティ 2024年04月03日

第401回 SNSの「もうけ話」にご用心!

多くの人が日常的に利用しているSNSですが、悪質商法の勧誘手口にも使用されており注意が必要です。
なかでも、SNSで知り合った相手から投資や副業などの「もうけ話」をすすめられ、金銭をだまし取られるケースが増加しています。
SNSで横行する「だます手口」や「だまされないための対策」を知っておきましょう。

もしかして詐欺?こんな「もうけ話」にご用心

国民生活センターなどに寄せられた事例を見てみるといくつかのキーワードが見えてきます。

・「SNSで知り合った人」
SNSで知り合った人からの紹介で投資グループに誘われた。そこでFX取引を持ち掛けられ、投資グループの指示通りに指定された口座にお金を振り込んだが、一切お金が引き出せなかった。

・「稼げる副業」
「1日10万円稼げる副業」に誘われ、教材を購入。実際には説明と違って思ったようにはもうからず、サポートに問い合わせてもつながらない。

・「暗号資産でもうけられる」
「暗号資産への投資でもうけられる」とすすめられた。指示に従って口座を開設して取引開始。利益が出たので引き出したいと伝えると、税金や保証料、手数料などと理由をつけ高額費用を請求された。

「誰でも稼げる」「簡単にもうかる」SNSにある罠

SNSをきっかけとする副業や投資で金銭トラブルになるケースにはいくつかの共通点があります。

・教材購入などを理由に事前に金銭を要求するもの
・事後あれこれ理由をつけて追加の金銭を要求するもの
・返金を拒まれるもの

架空のサイトやアプリを使ってもうかっているように見せかける手口や、実際に利益を出させる手口が確認されています。「信用させてだます手口」は、被害に気づくまでに時間がかかるようです。

ほかにも「他の人を紹介するとマージン(紹介料)をもらえる」という、いわゆるマルチ商法などの勧誘もSNSでは横行しています。違法行為の可能性もあるので注意が必要です。

「誰でも簡単に稼げる」「必ずもうかる」「すぐに元が取れる」などという甘い言葉を鵜呑みにしないことが肝心。
当たり前のことですが、簡単にもうかるうまい話なんてまずありません。
SNSで知った情報やSNSで知り合った人からの「お金」が絡む話は、疑ってかかることが肝心です。

「もうけ話」には裏がある!?だまされないための対策

SNSでだまされないための心得をおさらいしておきましょう。

・面識のない相手からの「お金」が絡む誘いには乗らない
・友人からの誘いでもどのような経緯ではじめたかを確認し、怪しい場合はきっぱり断る
・投資や副業をおこなうときは、事業者の会社情報などをしっかり確認する
・投資話なら、金融庁のウェブサイトで登録業者かどうかを確認する
(無登録業者とは取引しない)
・インターネットで相手がすすめるサービス名や事業者名などを検索して、評判を慎重に確認する
(自作自演のような情報には注意が必要です)
・副業や投資をおこなうなら、契約内容を十分確認する。情報があいまい、リスクが理解できないなど、不安がある場合は契約しない
・登録後に手数料や登録料などとうたう費用を請求されても、支払わない

SNSで知り合った人でも、交流を重ねるうちに信頼できる相手だと感じることもあるでしょう。
しかし、副業や投資を持ち掛けられた場合、それまでの交流も悪質な商法に誘い込む手口である可能性は否定できません。
もうけ話に乗らないのはもちろん、安易に個人情報を教えないように注意してください。

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「相手を信じたいけれど、もしかしたらだまされているかも」

そんなときはそれ以上深入りせずに一度立ち止まりましょう。
少しでも不安に感じたら、お金を支払う前に消費生活センターや最寄りの警察署に相談してくださいね。

#消費者ホットライン「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等を案内する全国共通の3桁の電話番号です。

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