2005年10月6日
セコム株式会社
わが国初の本格的な屋外巡回監視ロボット
「セコムロボットX」を、10月8日から発売

 セコム株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:原口兼正、資本金:663億円)は、かねてから開発を進めておりました、わが国初の本格的な屋外巡回監視ロボット「セコムロボットX」を、10月8日から発売します。

 セコムのロボット開発は、セキュリティや医療・福祉などの分野で、「人の行動の代わりが確実にできる」ことをコンセプトにしております。これまで、こうしたコンセプトに基づいて、2002年5月にわが国初の食事支援ロボット「マイスプーン」を発売。昨年10月には、わが国初の本格的な要介護者自立支援ロボット「セコムリフト」の試作機を発表しました。さらに、今回、発表させていただく「セコムロボットX」は、わが国初の屋外を移動する本格的な監視ロボットとして、昨年7月に試作機を発表。その後、商品化に向けての取り組みを進めてまいりました。

 近年、広大な敷地を持つ工場、集合住宅、学校などにおける、敷地内への不法侵入を監視するニーズが急速に高まっており、その対策が急務となっています。こうした広大で死角の多い敷地を監視するには、常駐警備員のみでは多くの人員が必要となり、固定型の監視カメラだけでも相当な台数が必要で、いずれも高コストとなってしまいます。そこで、ロボットが広い敷地を高速で俊敏に走行し、侵入者を確実に監視するとともに、常駐警備員や固定型監視カメラと併用することで、効率的で高い防犯効果を発揮することができます。

  「セコムロボットX」は、「広いエリアを俊敏に走行することができる」という開発コンセプトを最も重要な基本要件として設定し、開発・商品化にあたりました。このロボットは、広い敷地内を最新のセンシング技術を駆使して安全に自動巡回し、複数の監視カメラと画像センシング技術によりさまざまな視点から画像の監視、記録、異常の検出を行います。緊急時には、管制からの遠隔操作により不審者を監視しながら通常ルート以外でも自由に高速走行で追跡し、光・音声・発煙装置によって威嚇を行うことも可能です。また、火災感知センサーや消火装置を搭載することが可能です。

 こうした最新技術とセキュリティのノウハウを駆使した「セコムロボットX」により、高まる大規模施設での敷地内などの監視ニーズに応え、効率的でよりグレードの高いセキュリティを提供してまいります。

■ 「セコムロボットX」の主な特長  
(1) 広大な敷地を高速で俊敏に走行
小回りが利く車輪駆動により、人が小走りで走る程度(時速10km)の速度で敷地内を俊敏に走行します。
(2)死角や過酷な環境下でも確実に巡回監視
固定カメラでは見にくく死角になる場所や、人が巡回するには危険な区域、騒音や臭気の激しい場所なども、「セコムロボットX」の2種類の監視カメラを駆使して、確実に巡回監視します。
(3)犯罪抑止に大きな効果
敷地内での違法行為の監視や、不審者管理、重要エリアの侵入監視が可能で必要に応じて音声メッセージや管制室からの音声威嚇、ライトの点滅、発煙装置(オプション)による威嚇を行い、犯罪抑止に効果を発揮します。
(4)火災感知センサーや自動消火装置も搭載可能
屋外の不審火を感知する炎感知センサーや自動消火装置(オプション)も搭載可能で、万が一の火災にも対応できます。
(5)出入り口の監視
施設の門や扉に停車させる巡回コースを設定することで、出退社、来訪者、登下校などを画像で監視。必要に応じて、人物や車両ナンバーなどを画像記録できます。

■「セコムロボットX」の主な仕様
外形寸法 約1225(長さ)×840(幅)×1120mm(高さ)
質量 約230kg
最高速度 時速約10km
連続走行 約7km
駆動装置 車輪走行
走行方法 自動走行(ガイド走行)/遠隔操作走行(センター操作走行)/リモートコントロール(有線リモコン)
監視カメラ 全方位監視カメラ/パンチルトズームカメラ
遠隔通話 マイク、スピーカー
威嚇機能 威嚇音声/威嚇ランプ/発煙装置(オプション)
火災監視・消火機能  炎感知センサー/自動消火装置(オプション)
電源 内蔵バッテリー(自律充電・充電時間 約1時間)

■「セコムロボットX」の主な仕様
・ 月額レンタル料金 約300,000円/台
・ 巡回走行用ルート敷設・工事料金 4,500,000円から(巡回ルート500mの場合)

(報道関係のお問い合わせ先)
セコム株式会社 広報室 沖 
  TEL03−5775−8210