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前回のコラムで、防犯の理論には「犯罪ができる機会を少なくする方向性」と「犯罪の原因を取り去る方向性」2つのアプローチがあることを紹介しました。今回は、防犯の理論の観点から、ホームセキュリティになぜ防犯効果があるのかについて考えてみたいと思います。
家の周りの見通しを良くする、家を強化する、近隣コミュニティの結びつきを強くして人の目が常に光るようにする、重要なものは金庫に保管する、など個人でできる防犯対策の多くは「犯罪ができる機会を少なくする方法」です。
セコムと契約し、ホームセキュリティを導入しても、窓やドアが強くなる訳ではありません。しかし、ホームセキュリティの導入によって、防犯のプロが適正に配置した異常を検知するセンサーは「機械の目」として、泥棒が侵入した時点でそれをとらえます。この時点で、泥棒にとってはすでにその犯行が見つかってしまっているのです。ホームセキュリティを導入した家は、導入しない家と比較して「見つかるリスク」が格段と高まっていると言えます。それゆえ泥棒は、そのリスクを避けるように行動するのです。ホームセキュリティが「犯罪ができる機会を少なくする方法」となっている理由です。
一方、ホームセキュリティを導入している家に、リスクがあるにも関わらず侵入した場合、泥棒は、せっかくリスクを冒して侵入しても、すぐに緊急対処員が駆けつけるので家さがしに時間をかけることができません。泥棒は侵入した時点から、緊急対処員が駆けつける時間とのタイムレースを強いられます。すなわち、泥棒にとっては、家さがしに時間をかけることができないことから、せっかく侵入しても十分な金品を得ることができません。結果として、ホームセキュリティを導入している家は、泥棒にとって「苦労して侵入する価値なし」となる可能性が大きくなります。その意味でホームセキュリティは「犯罪の原因を取り去る方法」にもなっているのです。
ホームセキュリティの防犯性は、「泥棒が、見つかるというリスクをできるだけ低く、できるだけ多くの稼ぎを得たい存在である」ところからきています。この泥棒が持つ本能に、システムと人の組み合わせによって実現される「犯罪ができる機会を少なくする方向性」と「犯罪の原因を取り去る方向性」の2つのアプローチで働きかけることで成り立っているのが、ホームセキュリティによる防犯であると言えるのです。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利 康文
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