ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 前年比で増加した強盗を減らすために
ここ数年、犯罪全体としては減少が続いていることは、たびたび書かせていただきましたが、その中でも増加に転じているものもあります。警察庁が発表した犯罪統計資料によると、昨年2009年の強盗の件数は4,512件で、一昨年に比べて230件余り増加しています(右上の図)。それ以前の推移を見ると、5年くらいは減少を続けていましたが、それが増加に転じたのです。
今年1月20日の本コラム「2009年の刑法犯認知件数は、およそ170万件」でも書きましたが、コンビニ強盗にいたっては、およそ1.5倍と大きく増加しました。
強盗犯の行動を見てみると、犯行時刻は人が少なくなるであろう午前2〜4時が最も多くなっています(右下の図)。また、筆者らが報道記事などを独自に調べたところ、1人もしくは2人でいるところを襲われたケースが9割弱に上ります。さらに、覆面や目出し帽、サングラス、マスクなどといったもので、犯人が顔を隠していたケースはおよそ6割ありました。これらを見ると、犯行を成功させるため、捕まるリスクを下げるための策を講じていることが見て取れます。
窃盗犯は、人がいないときなどを見計らって侵入し、犯行におよぶことが多いのに対し、強盗犯は「動くな」とか「手を上げろ」とか「言う通りにしろ」などと人を脅したり、場合によっては危害を加えた上で犯行におよんだりします。昨年の例では、被害者の身体に危害が加えられたケースは4割弱に上ります。このように、被害者サイドから見ると怖さの度合は窃盗犯による怖さとは比較になりません。
セキュリティシステムが導入済みの場合でも、一瞬にして行動を制約され、身動きの取れない状況に追い込まれた場合には、通報する手段を奪われてしまいます。そのようなシチュエーションが発生した場合に、画像処理や音声処理の技術を用いて、自動的に外部に通報するシステムを、このたびセコムでは発表させていただきました。より安心して過ごせる社会をつくるため、これからも新しいシステムを提供し続けていきます。
(参考)
日本初!凶悪強盗自動検出システム「インテリジェント非常通報システム」を発売
通報ボタンなどを使わず、強盗犯の挙動で異常事態を早期に自動検出
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
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