ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > サイバー犯罪にあなたのパソコンが使用される
パソコンなどが、インターネットを介してできたサイバー空間は、誰もがアクセス可能という意味で「公の場所」に相当します。そこでは国境もなく、インターネットにつなげることさえできれば、世界中の誰もが同じように関わることができます。このサイバー空間には、インターネットにつながった他人のパソコンなどを使って、ある特定のサイトを攻撃しようという悪意を持った犯罪者がいます。
ボット(BOT)とは
皆さんはボット(BOT)という言葉を聞いたことがありますか。ボットとは、「ロボット」にちなんで命名された悪意あるソフトウェア(マルウェア)の一種です。インターネットにつながったパソコンがボットに感染すると、そのパソコンはロボットのように悪意のある第3者からコントロールを受けて、ほかのパソコンを攻撃してしまいます。パソコンの所有者がその悪用に気づくことは、ほとんどありません。
パソコンのセキュリティ対策を怠ると、私たちは、まったく気づかずに自分のパソコンを悪用されて、結果的に迷惑を掛けてしまうのです。
あなたのパソコンにも隙がある
パソコン上で動くOSやアプリケーションソフトウェアでは、そのパソコンを乗っ取るために使える欠陥(セキュリティホール)が発見されることがあります。セキュリティホールが見つかった場合、一般には開発元から、それを修正するためのプログラムがインターネットを介して随時公開されます。修正プログラムによるソフトウェアの更新表示が出た場合は、できるだけ早くそれを適用し、セキュリティホールを修正する必要があります。
マルウェアに感染したり、パソコンに外部から侵入されたりするケースでは、セキュリティホールを悪用されことが多いため、これを修正せずにパソコンを利用し続けることは、非常に危険であると言えます。
これに加えて、メールやウェブサイト、外部機器などを介して侵入しようとするマルウェアを検知し、その侵入を許さないようにする「ウイルス対策ソフト」があります。このウイルス対策ソフト自体も常に最新の状態にして、日々新しく生まれるマルウェアに対抗することが必要となります。
また、パソコンのLANとモデムを直接つなぐことは、パソコンをネット世界に直接さらすことになるため、リスクが大きくなります。パソコンとモデムの間にルーターを置くというハードウェア的な対策には、ネット世界からパソコンを直接見えないようにする効果が期待できます。インターネットにつなぐパソコンがたとえ1台であったとしてもルーターを介在させることをお勧めします。ルーターの各種セキュリティ機能をうまく使うことで、より安全な環境を構築することも可能となります。
セキュリティ対策を怠るのは大迷惑
最近では、国会議員など国の中枢に関わるデータを扱っているパソコンが攻撃されているなどの報道がなされています。ネット世界のセキュリティ対策をおろそかにすると、自分が被害を受けるだけでなく、他人に多大なる迷惑を掛けることにつながりかねません。インターネットを使うことが当たり前になった現代では、自らが管理するパソコンのセキュリティに無頓着ではいけないのです。
(参考)
・データから読む「およそ30万台のパソコンがサイバー犯罪に加担している可能性」(2009/8/12)
・安心豆知識「サイバー刑法が成立、インターネット犯罪対策を強化」(2011/6/20)
・サイバークリーンセンター(総務省、経済産業省などによるボット対策プロジェクト)
・サイバー犯罪対策 (警察庁)
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
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