ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 高齢者だけではない振り込め詐欺の被害
警察庁のまとめによると、今年1〜4月の振り込め詐欺は、わずかですが前年に比べて減少しています。振り込め詐欺とは、何らかの方法で金銭の振り込みを要求する詐欺犯罪の総称です。この中には、手口によって、オレオレ詐欺や架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金詐欺などいくつかの分類があります。
その中で2年連続増加していたオレオレ詐欺も減少に転じました。一方で、架空請求詐欺や融資保証金詐欺、還付金詐欺がいずれも増加となっています。還付金詐欺は、2010年5月にはゼロ件となったこともありましたが、その後、増加傾向となっています。
若い世代でも被害に遭う可能性が
振り込め詐欺というと、被害者の多くは高齢者となっています。たとえば、オレオレ詐欺の被害者の年齢を見ると、70歳以上の女性が45.8%、次いで60歳代の女性が27.7%、70歳以上の男性が13.2%となっています。ところが、架空請求詐欺や融資保証金詐欺では、必ずしも高齢者だけとは限りません。
右上の図は、架空請求詐欺の被害者の年齢・性別構成を示したものです。被害者の割合が多い順に、70歳以上の女性12.9%、20歳代の女性12.1%、70歳以上の男性9.6%となっていますが、未成年者以外は、男女共にどの年齢層も被害に遭われていることがわかります。有料サイト利用料金などの名目が多いことから、年齢を問わずに被害者となっているようです。
また、右下の図は、融資保証金詐欺の分布です。被害者の84%は男性で、高齢者というよりも現役世代が、被害者の中心となっています。何らかのローンを抱えた世代に、割のいい話を持ちかけ、それによって被害が増えているのかもしれません。
知らない人からの甘い誘いには気をつけましょう
人の弱みにつけ込んだ振り込め詐欺ですが、まさに、その人の素性に合わせたオーダーメード犯罪と言えます。ちょっと油断していると、犯人の口車に乗っかってしまうことになります。高齢者だけが狙われると思っていたら、大間違いです。常に警戒心を持ち、子どもの防犯ではありませんが、知らない人からの誘いには乗ってはいけません。うまい話には裏があることを肝に銘じておくことが大切といえます。
また、オレオレ詐欺の犯人を見破るためにも、ご家族との合い言葉を決めておくことをお勧めします。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
架空請求詐欺 (2012年1〜4月)
(警察庁)
融資保証金詐欺 (2012年1〜4月)
(警察庁)
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