ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 特殊詐欺の被害総額対前年比を"減少"に変えるには?
2013年の特殊詐欺の被害総額について、確定値が警察庁から発表になりました。2月に発表された暫定値では486億9325万円でしたが、確定値は489億4949万円と修正されました。1件あたりの被害金額はおよそ438万円となります。
このうち、振り込め詐欺に限ると、およそ305万円。振り込め詐欺以外の特殊詐欺では、年平均ではおよそ859万円となりましたが、月平均では1000万円を超えた時も出てきています。これらの特殊詐欺は、このまま増加を続けていくのでしょうか。
振り込め詐欺の増加率は大きくなる方向
警察庁では、振り込め詐欺の統計は2004年から取り始めています。2008年までは年間の被害総額は250〜280億円で推移していましたが、2009年に大幅に減少しました。その後、再び増加し続け、2013年には230億円と元に戻ってしまいました。
これを、対前年比でみると、右上の図になります。2010年以降、増加率が徐々に大きくなっています。2013年の増加率は61%と大きくなっています。
振り込め詐欺以外の特殊詐欺の増加率は小さくなる方向
また、振り込め詐欺以外の特殊詐欺の統計は、2010年からスタートし、その年の被害総額は11億円ほどでした。それが2013年は230億円を超え、振り込め詐欺の被害総額に迫る勢いとなっています。
これを対前年比でみたものが、右下の図です。2011年には前年比500%を超えましたが、その後の増加の割合は年々小さくなり、2013年は13%となっています。このまま、推移した場合、2014年は0%を下回り、対前年比で減少になるようにも見えます。
特殊詐欺全体の被害総額を減少に転じさせるには
振り込め詐欺と振り込め詐欺以外の特殊詐欺を合わせた特殊詐欺は、被害者の多くが高齢者となっています。特に、振り込め詐欺の中のオレオレ詐欺では、50歳代の男性に比べ、70歳代の女性の被害率は120倍以上となっています。騙されないためにも、犯人に近づかないことが重要です。
オレオレ詐欺などは、電話でアプローチしてくるケースが多いため、かかってきた電話に出ないことで、被害を防ぐことができます。しかし、生活するうえで電話に出ないというのも無理があります。もし、留守番電話をご利用でしたら、この機能を活用することで、多くの詐欺犯を撃退することができるはずです。詳しくは、下記の関連情報の「不審勧誘電話を激減させた具体的方法とは?」をお読みいただきたいと思います。
先に、減少に転ずる可能性を示しましたが、そう簡単に行かないようです。今年3月までの統計をみると、増加基調は続いているようです。減少傾向にすることは難しいかもしれませんが、みなさんの防犯力で増加率を抑えていきましょう。
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・・安心豆知識「不審勧誘電話を激減させた具体的方法とは?」
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
振り込め詐欺の被害総額の対前年比
(警察庁の統計をもとに作成)
振り込め詐欺以外の特殊詐欺
の被害総額の対前年比
(警察庁の統計をもとに作成)
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