持ち物の記名方法に注意!子どもを悪質な声かけから守るには
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セコムの舟生です。
新年度がはじまり、お子さんの持ち物を新調したご家庭も多いと思います。
学校からは「持ち物すべてに名前を」と言われていると思いますが、記名の仕方には注意が必要です。
全国で頻発している子どもへの声かけ事案。
「お菓子をあげる」「一緒に遊ぼう」といった声かけだけではなく、親しげに子どもの名前を呼びかけて警戒心を下げさせたり、子どもの名前を呼ぶことで緊急性を装って一緒に来るように促したりする巧妙なケースも見られます。
先月、2年間にわたって行方不明になっていた女子中学生が保護された事件。
容疑者が逮捕され、犯行の手口が報道されるようになってきました。
容疑者は自宅まで女子生徒を尾行し、玄関付近にあった傘から名前を把握したと報じられています。
お子さんの持ち物への記名を、この機会に見直しましょう。
今回は、子どもの持ち物に記名する方法について、防犯上の観点から詳しくお話しします。
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▼ 身に付けるものを見直そう!記名を避けたい持ち物
記名に注意が必要なのは、お子さんが身に付けるものや手に持つものなど、外から見て名前が判別できる持ち物です。
<記名に注意が必要な持ち物>
・ランドセル
・通学帽
・上履き袋
・体操着袋
・サブバッグ(手提げ袋など)
・防犯ブザー
・定期入れ
・衣服や靴
・傘
などの子どもが身に付けるもの
子どもが身に付けるものは、外から見て簡単に見えない場所に名前を書くようにしてください。
帽子のつばや防犯ブザー、定期入れなどは、裏側に名前を書いても動きによって見えてしまうことがあります。また袋類の底面や靴のかかと部分なども意外と見える箇所です。
記名は避けたほうがいいでしょう。
ハンカチやティッシュ(移動ポケット)など、子どもが落としやすいものへの記名にも注意が必要です。落としたところを拾われて、名前を呼びかけられるケースもあります。
本人が判別できずに不便なようでしたら、内側など、他人の目に触れないところに記名してください。見える部分には目印になるものを付けておくといいと思います。
「★」や「◎」など、オリジナルのマークを描いたり、ワッペンを縫い付けたりするのもおすすめです。バッグ類やランドセルなら、リフレクターを付けておくと目印になりますね。
子どもの持ち物の記名には、「人から見えない工夫」と「本人がわかる工夫」の両方が必要です。
▼ 持ち物以外も注意!子どもの名前がわかるもの
通りすがりに子どもの名前がわかってしまうような記名の仕方は、絶対に避けなくてはいけませんが、なかにはもっと周到な声かけもあります。
これまで大きな事件になった連れ去りや誘拐・監禁の事犯では、容疑者は事前に子どもの身辺を下調べしているケースが多いです。
なかには何週間もかけて子どもを尾行するなど、用意周到に情報を集めて子どもを狙うこともあるので、油断はできません。
玄関の表札、家の外に置いてある自転車や遊具、玄関先に置いてある傘など、お子さんの名前がわかるものはないでしょうか。
また、SNSやブログなどに安易に子どもの写真や名前(呼び名も含む)などをアップしていませんか?
断片的な情報でも、さまざまな情報を組み合わせることで、悪意のある者にお子さんの名前を知られることがあることを忘れないでください。
お子さんの日常行動を把握して狙われる可能性もあります。
お子さんの個人情報にあたるものが第三者に見られていないか、身辺を確認してください。
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持ち物に名前を書くことは、小学校では当たり前のことなので、あまり意識せずに記名していることも多いと思います。
「ウチは大丈夫」と過信せず、もう一度お子さんの持ち物をチェックしてみてください。
名前を書く必要があるものについても、ひと工夫することで思わぬ危険を避けることも可能です。
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2016.04.18