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[緊急提言]児童ポルノ被害が過去最悪...インターネットに潜む危険

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セコムの舟生です。

携帯電話やスマートフォンが身近になるにつれ、インターネットを介して子どもが性犯罪に巻き込まれる事件が増えています。コミュニティサイトや無料通話アプリなどで知り合った大人に誘われるまま行動し、被害にあうケースが後を絶ちません。

このところ急増しているのは、いわゆる「児童ポルノ」。
子どもを被写体としたわいせつな画像や映像にかかわる被害です。

3月初旬、警察庁が発表した「児童虐待及び福祉犯の検挙状況等」によれば、平成25年に摘発された児童ポルノ事件は1,644件。被害児童数は646人で統計開始以来、過去最悪になりました。

なぜこれほど被害が拡大しているのでしょうか。
今回は、児童ポルノ被害の手口をご紹介し、対策を考えてみたいと思います

インターネットにアクセスできる環境下にあるお子さんなら、誰でも被害にあう可能性があります。ぜひ親子で話し合うきっかけにしてください。

 

* * * * * * * * *


▼ 恐るべき児童ポルノ被害の実態
警察庁によれば、昨年1年間で小学生以下の被害者数は92人。

加害者に実際に会い、性的暴行や強制わいせつの被害にあう様子を撮影されていたケースや、子どもに自らの裸の写真を撮らせ送信させる「自画撮り」の被害などがわかっています。実際に起きた事件を少し詳しく見てみましょう。

<ケース1>アイドル情報のホームページから女児を誘惑
自ら開設したアイドル情報のホームページを通じて連絡してきた小学生女児に対し、「裸の画像を送れば、人気アイドルグループのメンバーと話ができる」などと要求。児童自身の携帯電話のカメラ機能を利用して自分の裸を撮影させ、メールで画像を送信させた。

<ケース2>携帯ゲーム機のソフトで裸の画像を要求
インターネットの掲示板で知り合った小学生女児2人に対し、携帯ゲーム機のソフトを利用して、裸の画像を送るように要求。ゲーム機のカメラ機能により撮影した児童の裸の画像を送信させた。

<ケース3> ブログにアクセスして女児に接近
女子児童が開設するブログにアクセスしたり、加害者自身が開設するブログにアクセスさせたりして、悩み相談を受ける親切な人物を装って児童に接近。小・中学生ら女子児童10人に対してわいせつ行為をしたほか、その状況をビデオカメラで撮影して児童ポルノを製造した。


最近では、スマートフォンの無料通話アプリを通じて性犯罪被害にあうケースも問題化しています。


▼ 興味があれば、いとも簡単にだまされてしまうことがある
これらの実態を見ると、子どもが興味を持ちそうな事柄や、まだ十分な知識がない子どもが集まる場を利用していることがわかります。

「裸の写真を送れば、アイドルと話せる」という普通なら信じないような誘惑。しかし加害者は子どもが夢中になっている対象に少しでもかかわりたいという一心から無謀な行動を起こしてしまうことを知っています。

ほかにも、加害者が「なんでも悩みを相談できる人」という顔をして子どもの前に現れることが多いのも、子どもが被害にあう犯罪の特徴といえます。相談内容から弱みを握られることになり、脅されて裸の写真を送ってしまうこともあるようです。

また昨年は携帯ゲーム機に入っている、インターネット上で交流できる無料ソフトをきっかけに、児童ポルノの被害が続出したことが問題になりました。もともとそのソフトは、友人と日記や写真を交換する目的のものでしたが、「子どもが多く利用している」という点に目をつけて悪用されたのでしょう。

今やゲーム機は、ただの子どものおもちゃではなく、高性能なインターネット通信端末です。しかし、インターネットリテラシーについてはまだまだ未熟な子どもでも所有しているものです。パソコンやスマホ、携帯電話などでインターネットの利用に比較的慣れた子どもよりもだましやすいと考えて、悪意を持った人間が集まってきても、不思議ではありません


たとえ脅されても、裸の写真を送ったり、実際に会ったりすることは絶対に避けなくてはなりません。日ごろからインターネットトラブルについて話し合い、親に相談する機会をたくさん用意しておくことが大切です。「何があっても絶対にあなたの味方だから」というメッセージを送り続けることが、子どもを児童ポルノ被害から守ることにもつながります。


▼ 子どもがフィルタリングを外している?
実際の事件を見ると、フィルタリングをしていたのに子どもが自分で解除していたり、子どもにせがまれて親がフィルタリングを解除していたというケースが多く見られます。保護者はゲーム機のインターネット通信機能を使えないように設定していたはずなのに、いつのまにか使えるようになっていた...という例も多いようです。

子どもに携帯電話やスマートフォン、携帯ゲーム機を利用させる場合は、子どものインターネットリテラシーのレベルに応じて保護者が使い方をきちんと管理することがもっとも重要です

親との連絡のために携帯電話を持たせるのであれば、使うのは通話機能のみにする、メール機能は制限する、フィルタリングサービスを利用するなど、不要な機能や有害なサイトを最初から利用できないようにすることは欠かせない対応策です。定期的にチェックして、正しい設定で利用しているかどうかを確かめましょう。


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スマートフォンの場合は、通信手段が複数あるため、携帯電話会社の提供するフィルタリングだけでは不適切なサイトへのアクセスをすべて制限することはできません。スマートフォン本体にフィルタリングソフトの導入を検討したほうがいいと思います。

また、アプリのダウンロードについても、フィルタリングやペアレンタルコントロール機能で制限することが可能です。

子どもを守るために、さまざまな角度から対策を行っておきましょう

2014.03.20

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