歴代のセコムオリジナル長嶋茂雄さんの看板(ビッグボード)と、それにまつわる豆知識のご紹介や、1957年に通算8本塁打で東京六大学リーグ本塁打の新記録を達成してから現在にいたるまでの、長嶋茂雄さんの伝説「NAGASHIMA Living Legend」と、数々の名言を世の中に送りだしてきた長嶋茂雄さんの名言「伝説の長嶋茂雄“語録”」をご紹介します。
第13回
災害の年に向き合う日本の心は
人一倍のセッカチです。待ち合わせではたいてい約束時間の10分から20分前には決められた場所の周辺で待機します。
監督時代は選手たちもわたしのセッカチぶりを察知して、練習集合時間を午前10時と決めても、30分前には顔を揃えている。こちらも気になって、ちょっと出が早くなる。すると選手たちも早くなり・・・集合時間がどんどんせり上がる。決めた時間の30分前が定刻の「巨人時間」ができあがりました。
セッカチですが、物事を放り出すことはありません。投げ出さずに一歩ずつコツコツ物事を続けるのは、習い性になっています。毎日少しでも物事を積み上げ、最後まであきらめない。こんな性格は両親から受け継いだのかとも思うのですが、特別な性格ではありませんね。日本人の誰もが持っている「勤勉さ」というもので、その典型が両親だったのです。
粘り強さ、勤勉さこそベストの生き方 コツコツ物事を続けるのが習い性に
家は農家でしたが、土地は貸し出し、父は町役場の収入役や助役をしていました。在所の世話役ですから短気では務まりません。母は意志が強いしっかり者でした。
毎日を誠実に勤勉に過ごす。そんな両親の生き方がわたしのセッカチでも粘り強い性格を育てたのでしょう。そしてそんな性格は、野球を続けることでさらに強くなりました。子どもの草野球から高校、大学と進むにつれ野球に費やす時間はどんどん長くなります。プロになったら一日24時間が野球、そして結果(チーム成績、個人成績)が出るまでの期間も長くなって、プロでは7カ月もかかります。
この間、選手は今日より明日、さらに次の日と少しでも技術を高めようと、野球に取り組み続けます。進歩は薄い紙を重ねていくようなもので、本人にも「手ごたえがあった」と感じることなど数えるほど。投げ出してしまうか、気持ちが折れてしまうか、あるいは泥臭く続けられるかが勝負の分かれ目です。
「たゆまぬ勤勉、努力」、平凡だからこそ難しい。これは野球に限らずすべての仕事、生き方に共通するでしょう。
手本は二宮金次郎、好きな歴史上の人物です ダサい、流行らないヒーローでもその地位は揺るがない
私の好きな歴史上の人物をあげます。華々しい英雄、豪傑ではありませんよ。地味な人物です。意外に思われるかもしれませんが、尊徳・二宮金次郎です。
ある年齢以上(40歳より上の世代?)の皆さんには小学校の庭に立っていた薪を背負って本を読む少年像でお馴染みのはず。像の台座には「至誠報徳」とか「刻苦精勤」などと彫られて一生懸命勉強し、働きなさい。「手本は二宮金次郎」との教えですね。名前は知っていても、事跡はどうも・・・と言う人も多いでしょう。ざっとキャリアをお伝えします。
江戸時代後期、小田原の貧しい農家から身を起こし、幕府や大名に頼まれて農業経営、土木治水、大名家の財政改革を手掛け、ついには幕府の地方行政官になった。といっても出世主義とは無縁です。災害や農民の離散で荒廃した関東一円の農村の立て直しを現地に乗り込み5年、6年、中には10年近くもかけて粘り強く復興、救済事業を続けて成功させる。こういうことは小学校の銅像から興味を持ち、関心を持ち続けて知ったことです。その公益に尽くした生き方に感嘆し好きになりました。
何事もスピーディに簡便に、すぐに結果が求められる昨今では、偉いけれどダサいと言われそうで、流行らないヒーローでしょうが、代表的日本人の地位は揺るがない。実は我が家の庭には二宮金次郎の石像があります。
3月の東日本大震災の大津波、原発事故に加えて、9月には台風の豪雨による災害が起こりました。大災害の連続。それでも私たちの間に「長い時間がかかるだろうが、必ず復興する」とのコンセンサスがあるのは、日本人のDNA「勤勉さ、辛抱強さ」を信じるからです。豪雨被害のニュースを新聞で読み、テレビで見て、溜息交じりで庭に目をやると金次郎が目に入る。その姿に奮い立つのです。
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